高村光太郎「道程」原文より
雑記人類の道程は遠い
そして其の大道はない
自然の子供等が全身の力で
拓いていかねばならないのだ
歩け、歩け
どんなものが出て来ても乗り越して歩け
この光り輝く風景の中に踏み込んで歩け
僕の前に道はない
僕の後ろに道は出来る
ああ、父よ
僕を一人立ちにさせた父よ
僕から目を離さないで守ることをせよ
常に父の気魄を僕に充せよ
この遠い道程のため
人類の道程は遠い
そして其の大道はない
自然の子供等が全身の力で
拓いていかねばならないのだ
歩け、歩け
どんなものが出て来ても乗り越して歩け
この光り輝く風景の中に踏み込んで歩け
僕の前に道はない
僕の後ろに道は出来る
ああ、父よ
僕を一人立ちにさせた父よ
僕から目を離さないで守ることをせよ
常に父の気魄を僕に充せよ
この遠い道程のため